作詞家のありふれた毎日
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緑の日々



ベッドの上から点滴を見上げると、それは
ブランデーのような透き通った茶色で、
規則正しい秒針のようなリズムで体内に入って来る。
また腕中、青紫の痣でいっぱいになるのだなと思うと
これから半袖の季節なのだという事実がひどくうらめしい。
だいたい私の血管は細すぎるのだ。



*
昨日目が覚めると(朝すごく早いので、昼も寝るのです。そのお昼寝の後のこと)
窓から見えていた大好きな樹がこつ然と消えていました…。
窓の7割を覆うほどになっていたけれど、ガラスに触れるほどそばにある
秋にはどんぐりも実るその樹は、まともなカーテンをつけずとも
格好の美しい目隠しになり、晴れの日は木漏れ日のキラキラに
雨の日は葉の上の水滴に見とれ、
リビングのソファの上のその窓を見れば、今雨が降っているのか
風が吹いているのか一目でわかる
そんなすてきな樹でした。

リビングに入ると正面にあるその南の窓の
白い枠に縁取られた美しい絵のような姿は
緑に囲まれて生活してこなかった私にはこの家がだいすきな
大きな理由のひとつでした。

それが、突然なくなっていた。
伸びすぎた枝を伐採されただけで正確には窓辺で下を見下ろすと
まだ枝が見えるのだけど、覗き込まなくては見えなくなってしまった。

虫対策だったり、日照の問題だったり、
樹の生育のためだったりするのだろうけれど
なんだかひどく落ち着かない。
だって丸見えなんだもの。
うちからは、ご近所の屋根や煙突が、外からはきっと
窓辺に寄ればその姿が見えるのだろう。

ああ、残念。
引っ越した時のまま簡単なレースのカーテンを
1枚つけたきりだったけど、何か工夫しなきゃ。

早く枝葉が伸びて、また緑に囲まれた毎日が戻ってきますように。

顔をあげたときに、窓から緑が飛び込んで来ることが
こんなにも癒しをくれることをこの部屋は教えてくれました。
しばらくは、西の出窓から見えるお隣の美しいお庭だけでがまん。

写真を撮っておけばよかったな。
葉をすり抜けて吹き込んで来る風も音も涼しげでほんとうにすてきだった。
今度会えるのはいつかな。



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